■サイト[SilverSecond]トップ
■開発日誌トップ
■ 2023/09/30 (土)  片道勇者2開発+10 拠点改築機能! ■
介護作業中の事故で腰と首に大ダメージを受けてしまったウルフです。
幸い骨や神経にはダメージがなくて済んだのですが、
安静にしないと辛い状況が続きそうなのでしばらくは治療がんばりたいと思います。

今回は『片道勇者2』の拠点改築機能について!
前作の『片道勇者プラス』にもあったやつですね!


◆片道勇者2 拠点改築機能


【今回の拠点は開拓地!】
ということで今回は拠点の改築機能を作っていました。
マウスとパッド(キーボード)両対応だと1画面作るのにも思ったより
リソースが必要でヒイヒイ言ってましたが、
なんとか前作プラス版っぽい感じで一通り実装!

↓左が拠点画面、右がそれを反映したスタート地点です


今回の拠点は「お城」じゃなくて「開拓地」に集まったような雰囲気で、
前回同様、6箇所を拡張可能することができます。
そして拡張した部分には「住人」を設置でき、色々なサポートを受けられます。
といっても、スタート直後に『闇(強制スクロール)』に拠点ごと
のまれちゃうので、受けられるのは始まった直後のサポートだけなんですけれどね!

この拠点改築システム自体は『片道勇者プラス』開発当時は
「何となく楽しそうだから」と作ったものでしたが、
いまシステム的に見ると非常に便利なシロモノで、
開発者視点だとこのシステムには以下の利点があったように思います。

●冒険のスタートを補助できる。ただしかなり強力なのは自分のリソースと引き換えです。

●プレイヤー自身でお気に入りの住人を設置するのにちょっと愛着が湧く(かも)

●自然にサブストーリーを展開させられる(世界の雰囲気を壊さない)

●スタート直後に普通に全部飲み込まれるので何を置いても便利すぎない。使えるのも初期所持金だけ。




【前作の「住人」を思い起こす】

『片道勇者2』用の住人データはまだ何も設定していませんが、
まずは前作通りの要素を搭載するところから始まるでしょう。
前作いた住人キャラは以下の通り!

●ゲームのアドバイスをしてくれる人
→ いてもいなくてもいい人。
前作では無料で配置できる住人の見本として用意されていた。

●アイテムをくれるキャラ
→ なぜか「叫ぶ根っこ」がいて倒すと回復アイテムになりました。
殴ると「ドゥブッハァ!」などと叫びます。
あとは重いバーベキューセットを押しつけてくる
肉々しいお姉さんもいましたね! まともな人がいない!

●武器屋・防具屋・薬屋
→ お店。高い品物ばっかり売ってました。序盤を乗り切る用に。

●スキルを教えてくれる人
→ 能力値を支払って、小さな効果のスキルを教えてくれる訓練士がいました。
でも効果は小さくとも職業の能力の幅を広げられるので、
いいポジションだったと思います。

●新たなクエストを開始してくれる人
→ 前作では「忍者クラス解放」クエストや「理騎士クラス解放」クエスト、
「最終決戦」クエストを開始できる住人がいました。
今回も、サブクエストはこの形で始められるようにする予定です。

●協力NPCになってくれる動物
→ 魅力を消費することで協力NPCとして連れて行ける弱い動物仲間がいました。

●ゲーム内の展開を変えられる住人
→ 前作では『桃色の女神像』などがいて、一定距離内に出会う仲間を
指定することが可能でした。が、クリア後しか置けませんでしたね!
「コントロールできすぎるとそれ一択になってプレイ途中の体験の幅が
狭まる場合があるので、そういうのはクリア後などに出したいなー!」
という私のいじわるな欲求があってそうなっていたのですが、
今回は攻略途中でも便利に使えそうな、

「『まだエンドを見ていない仲間キャラ』や、
『倒してないランダムボス』の出現率を大幅に上げてくれる」


という感じの住人も入れたいと考えています。
このくらいの「不自由さ」かつ「狙える度」なら、
便利すぎずに「テンポよく新しい要素を解放したい、見たい」
という需要にも応えやすいかもしれません。

●難易度調整用の住人
→ 最終評価が下がるかわりに10回も女神像を呼び出せる能力を
もらえる『金の女神像』がいました。
解放できる要素の終盤には、こういう明らかな
難易度調整要素も追加していければと思っています。


また、今作では以下も追加を検討しています!


●特定の接頭辞付きの仲間キャラ
→ 今回は高い「カリスマ」を支払うことで、そもそも拠点からでも
「特定の仲間」を加入させられるようにしたいなとほんのり考えています。
たとえば、
違法なネムリ(仲間にしない場合、危ない肉体改造を頼むことができる)
とか、
仲良しのネムリ(前から 深い 知り合いだった、
みたいな文脈になる、仲間にするコスト減少)

みたいにバリエーション違いの仲間を
設置できるのも面白いかもしれません!



【今回はメインシナリオに関わる「拠点のリーダー」が変更可!】
今回はメインシナリオの進行度を調整する機能として「拠点のリーダー」も変更可能です!

前作だとゲーム開始時の「王様」が「拠点のリーダー」の役割を
担当していましたが、今回はリーダーを変えることで
メインストーリーの段階も変更可能です。
「同じ人物で『接頭辞』だけ違う」という形になるだけかもしれませんが!

ちなみに「メインストーリーの段階」はゲームバランスに影響があって、
メインストーリーを後半にするほど「出現する敵やアイテムや
仲間のバリエーション」が増加するようにするつもりです。

また、「拠点のリーダー」はプレイヤーが変更する必要はなく、
ストーリー進行度が進むと自動でリーダーが入れ替わるようにする予定です。
なので、この機能は「メインストーリーを前に戻す」ためだけのものになるでしょう。

何かしらラクして特定の目標をこなしたい場合などに
メインストーリー進行度を戻すことがあるかもしれません。
たとえば理騎士クエストで「世界の果て」を目指すときみたいにですね!



という感じで、前作よりほんの少し拡張された
「ゲーム進行度調整&サポート機能」としての拠点システム、
うまく使っていきたいと思います!
 
ということで私の出す中でも読み物系のコンテンツ、
旅団世界TRPGリプレイ』の3巻の人気投票結果が出ましたので、
今回は旅団世界TRPGシリーズの記事です!

なお最近のアルバートの動向だけ気になる人向けに、
リプレイ3巻からアルバートの印象的なシーンを抜粋して映像化!
アルバートはこの世界でも元気にやっております!






【◆旅団世界TRPGリプレイ3巻、
人気投票結果発表!】


みなさまのご投票、ならびに各キャラへの熱意ある応援コメント、
本当にありがとうございます!

以下ページより、いただいたコメント入りの
人気投票結果をご覧いただけます!
(いちおうネタバレ注意ですがアルバートのよそでの評判を見られたりします)

【3巻人気投票結果発表ページ】 
 
ネコビトのキャシール と 銃使いアルバート

人気投票、上位4位はプレイヤーキャラクターたちが占めていましたが、
NPCの中ではネコビトのアマチュアアイドル『キャシール』と、
銃使い『アルバート』が並んでNPC中トップの5位でした!

キャシールは主にサイコロの出目のせいでおもしろ不憫キャラとして、
アルバートはプレイヤーキャラたちに同行する中で
世間知らずっぽさを見せたり、戦闘で活躍する姿がよかったようです。

たくさんのご投票と応援コメント、本当にありがとうございました!



【◆1~3巻のご紹介!】
しばらく新刊は出なさそうなのでこれまでの全巻のまとめを、
これまであまりオープンにされていなかったセクシー挿絵と一緒にご紹介!



【第1巻『緑の旅団と黒ヤギの悪魔』】

1巻はリゼット(表紙の右にいる金髪ケモ耳騎士)たちの始まりの物語!
彼らはグリーンタイド旅団という旅団に新規加入するのですが、
歓迎会で開かれた模擬戦でクリティカルを出して
団長ギリアムをうっかり殺害!
その妻テレサが新たな旅団長になるところから始まってしまう物語です!

この巻では、旧作キャラとして
(自家製)片道勇者TRPGリプレイ』で登場した
テレサとギリアムのみ登場しています。
いつのまにかできた二人の娘、
ティセ(表紙中央で馬車から顔を出してる下側の少女)も
新たに参戦し、物語に関わってきます!
果たして彼らは街に潜む悪魔に立ち向かうことができるのか!?

→ 【第1巻『緑の旅団と黒ヤギの悪魔』 Amazon販売ページへ】




【第2巻『白の旅団と終末の闇』】

自分たちで新たに『ホワイトドーン旅団』を設立したリゼットたち!
そこで新人募集の面接が行われるのですが、
その中には薬師ネムリがいました。

ホワイトドーン旅団は南の島、シールダルク島にて
『旅団大会』に参加するのですが、その途中
『闇』なる存在が現れつつあることが明らかに!

そんな中、ネムリは何やら『闇』について知っているようで、
驚くべき情報を語り出します。
その身には、『闇の肉』なるものが埋め込まれた手術痕が……!(↑挿絵)

『片道勇者』風に、『闇』との戦いのストーリーが
繰り広げられる第2巻『白の旅団と終末の闇』!
(自家製)片道勇者TRPGリプレイ』で登場したプレイヤーキャラクターっぽい人たちも
ほんのり交えて、闇と戦う物語が繰り広げられます!

→ 【第2巻『白の旅団と終末の闇』 Amazon販売ページへ】




【第3巻『夏の旅団と神秘のカード』】

新たな旅団員、獣人の少年パピオリアが加入した『ホワイトドーン旅団』。
だが加入早々、リゼットらホワイトドーン旅団は
想像以上に過酷な大規模ミッションに参加させられることに!
何とかその任務を終え、途中で天使の少女を拾って
クロスロードの街に無事帰還したリゼットたちだったが、
街では知らぬ間に不思議な出来事が起きるようになっていた。

『マイト&ドラゴンズ』というトレーディングカードゲームが
引き金となって起きる様々な事件、依頼、そして陰謀。

ホワイトドーン旅団はこの夏休みの中で異変を究明すべく、
あるいはそれぞれの欲求や好奇心に従って行動を開始!

いつの間にか明らかにリゼット団長っぽい見た目の人の
セクシー写真集が販売されていたり(↑挿絵)、
人類を消滅させかねないカードを手に入れるべくカードゲームに参加したり、
天使の少女のためにアイドル展開活動したりと、
ホワイトドーン旅団は各々の目的で調査や挑戦の時間を過ごします!

→ 【第3巻『夏の旅団と神秘のカード』 Amazon販売ページへ】




【動画作品『見習いたちの旅団講習』】

『見習いたちの旅団講習』前半動画 → 後半動画はこちら

(↑ライブ配信向けにちょっとゆっくりめなので2倍速視聴推奨! 当時のチャットも見られます)


こちらの『見習いたちの旅団講習』動画は2巻と3巻の間にあった物語です!
新プレイヤーキャラであるパピオリアが初登場した回!
旅団員ライセンスをもらいに試験を受けに来た
クバ、ティセ、パピオリアの3人でしたが、
そこで起きたのは背筋も凍るような事件でした! というシナリオです!

このあとすぐ3巻のお話に繋がるので、
初めての方でもこの動画だけご覧になっていれば、
パピオリアさん視点で3巻をしっかり楽しめます!

もちろんご覧にならなくても楽しめます!
本も動画も、興味を持った順でご覧ください!



そして2023年9月現在、1~3巻が半額セール中で
全品¥450となっておりますので、
気になる方はよければこの機会にぜひ!

→ 【旅団世界シリーズ ページ(Amazon)】



【今後について】

『旅団世界TRPGリプレイ』シリーズは、電子書籍としては
ひとまず3巻でいったん休憩で、今後は動画などで
すそ野を広げる方向に進めたり、不定期に刊行する形に移ります。

今は生活のこともあって『片道勇者2』の開発を中心に進めますけれども、
今後も私の中に急に湧いたTRPG欲の分だけ
旅団世界コンテンツが増えていく予定です!
期待は薄めで、気長にお待ちください!

そして『旅団世界TRPGリプレイ』のレビューや人気投票を
入れてくださった皆さま、いつも本当にありがとうございます!
プレイヤーも私も大喜びです!

私はデジタルゲームも好きですがTRPGも好きなのと、
(好き勝手にやれる)お話作りの非常にいい練習になっているので、
今後もときどき遊んでいきたいですね!
私が遊ぶ分はだいたいリプレイになりますので、気になる人はお楽しみに!
 
ウディコン後はがっつりウディタを修正したり内々のお仕事をやったり
『アーマード・コア6』をしっかり遊んだり
体の気になる点も色々診てもらったりでスッキリしました!
ウディコン含め2023年8月は私にとって最高の夏でした!

ということで今回の『片道勇者2』はリハビリ開発くらいの
進み具合だったので、今回は本作で
最初から目指していた「狙い」を1つご紹介します!

その名も『ローグライクパズル的状況を発生させたい!』です。



◆ローグライクパズル的状況を発生させたい!

【ローグライクパズルって何?】
まず「ローグライクパズル」って何だよって話なんですが、ここでは

『不思議のダンジョン系ゲームで敵に囲まれたりして
戦況が複雑化・困難化し、一手一手をよく考えなければ
やられる可能性がある状況』


をローグライクパズルと定義します。いま私が勝手に定義しました。

この状況は、たとえば
「複雑な地形で敵ABCがそれぞれ1マス、2マス、2マス離れて近寄ってきてる!」
という状況の中、どう移動するか、どの敵から倒していくか、
攻撃だけで倒せないならどういうリソースを切るか、
といったことを考えねばならないシーンのことです。
うまく生き残れれば見どころになる場面ですね!

一方で、「ほぼ被害を受けない敵が目の前に1体いて、
他の敵が寄ってくるまで2ターンあるからまず目の前のを何とかすればいいや」
といった、答えが分かりやすすぎる状況はローグライクパズルから遠いものとします。


どの敵から倒すべきか悩む状況! ミスればゲームオーバーなローグライクパズル!


このローグライクパズル的状況、ピンチではありますが、
ローグライクゲームにおいてはプレイヤーの腕を見せられる、
重要な盛り上がりパートの一つです。

正直な話、1戦1戦が重くてもいいならば
「ローグライクパズル的状況」だけが延々と提供され続けるゲームが作れれば
たぶん名作になると思います、面白ければ!

もちろんそのパズル的状況は、
「移動の工夫だけで解決できる簡単な状況」から、
「移動も攻撃順もアイテム消費もその他のリソース消費まで加味すべき難しい状況」
まで様々な難易度で、かつ、様々なバリエーションで出てくるのが理想です。



【前作でこのパズル的状況を出せてた?】

前作の『片道勇者1』では、この「ローグライクパズル的状況」は構造上、
「フィールド移動中の遭遇戦」では【自然には】ほとんど発生しなかったように思います。
具体的には、以下の3点のようになっていました。

●屋外では、「敵を倒す順番」を考えなければならないほど同時に
敵と遭遇することがほとんどない(せいぜい逃げている最中に挟み撃ちに遭うくらい)。

●ダンジョンでは基本的に「目の前にやってくる敵を順番に倒していれば済む」ことが多い。

●地形を活用して戦うにしても、1本道に誘い込んだり複数の敵の接敵タイミングを
散らすことが困難なくらいには、山や川などの地形がおおざっぱで間隔が広い。



といった状況だったので、こういう中でも一時的に戦闘の複雑さを生むべく、
以下のような対応を取っていました。


●「敵が複数現れるイベント」や「中ボス戦」を起こすことで、
「複数の敵」を同時に出してパズル的状況を生もうと試みた。

 → ただ、これだと遭遇パターンがあまり変わらない問題があり、解決方法も似たようなものになりがちです。
また、中ボス戦は地形のスカスカさのせいで、一度に迫る敵が多すぎる状況もたびたび発生していました。



そこで『片道勇者2』では、イベントでない遭遇戦でもそこそこの頻度で
ほどほどの圧のローグライクパズル的状況を発生させられるよう、
マップの設計を考え直すことにしました。


【遭遇戦でもローグライクパズルを起こしたい! 問題と対策】

ローグライクパズルを生むことを考えたとき、
『片道勇者1』での大きな問題はまず以下の点でした。

●1歩の単位が小さすぎて同時に敵と戦闘にならない。

●山や川などの地形がおおざっぱ、かつ隙間が広くて地形を活用しにくい。

※以下は『片道勇者1』の画面写真。ほとんどは何もない広場で、仮に山の間にいても囲まれる余地が十分あるほどマス的に広いです。


そこで『片道勇者2』で取った対応が以下の2点です!

●前作の3マス分くらいを本作の1ヘクス相当に圧縮した。
さらに、敵がパーティーを組むシステムも追加。

●山や水地形を細かい単位でも出現させるようにしてみた。


その結果、生成されるようになったのが以下のようなマップです!



うまく地形の隙間に下がれば複数の敵が来ても1体ずつ応戦できそうな山地形!
敵の来る方向を限定したり誘導できたりしそうな、
そこそこの頻度で散って出現している水地形!

こんな風に戦闘発生時の画面内に「利用できそうな地形」が
高頻度で発生する仕組みが前作にも欲しかったんですよ!

また、屋外マップでは道が細かったりそうでなかったりする場所が
ダンジョンよりグラデーション豊かに存在するおかげで、
発生しうる戦場のバリエーションもかなり多彩になりました。

前作では私は
「屋外をウロウロして戦う場面は地形の戦術的要素が薄くて飽きるなあ」
と思っていたのですが、開発中の『片道勇者2』ではいくらか楽しく、
毎回目新しさがあるバトルフィールドになり、
データがまだ少ない現状でも主観ではテストプレイがかなり楽しくなっています。


こういった、ちゃんと意味がある戦場のバリエーションを出すための処理は、
「マップ設計」という非常に根本のところから意図して
作らなければならなかったので後からの修正が非常に難しい部分です。
今回は意図した範囲ではうまく行っているので、
このまま面白く仕上げていきたいですね!

ただし!
『片道勇者』シリーズではパズル的状況が多く発生しすぎると
なかなか距離が進まなくて面倒臭くなりそうなので、
「発生頻度」も重要だな! とは開発側として意識しています。

たとえばバトルのみのゲームを作るなら1戦1戦全力で考える内容でもいいですが、
『片道勇者』は必要なら強い敵からも魔王からも逃げて進む冒険ゲーですからね!
チャーシューだけやたら多すぎるラーメンみたいに
味の濃い部分ばっかりになるとしんどいので、
たぶんこのパズル的状況はたまに起きるくらいが嬉しい!

また、1ヘクスあたりの密度が大きくなったり移動が
前作マニアモード基準になった影響もあって前作より敵を避けて進むのが
ちょっと難しくなっているので、避けプレイもそこそこできるよう、
その辺りはクラス別のスキルや敵のしつこさなどのパラメータを設定して、
うまいこと前作に近い雰囲気を出せればなと思っています。

狩人や冒険家は移動量を増やせるスキル盛りだくさんの予定!




ということで、以上が
「『ローグライクパズル的状況』がそこそこの頻度で起きるように作れたら
退屈しない最強ゲームができるじゃん!」

という発想から始まった、『片道勇者2』のマップ設計の狙いでした。

この『ローグライクパズル的状況』を具体的に生むための方法を考えるのは、
ローグライク作りにおける面白さ作りの
真髄にかなり近い発想の一つだと思います。

が、前述の通り『片道勇者1』ではランダムイベントや中ボスなどの
「外付け要素」でしかほぼ実現できていませんでした。

そんな『片道勇者1』の開発後、
「2Dマップを延々と進んで行くゲームで、『ローグライクパズル的状況』を
自然に生むことができる条件ってしっかり狙って作らないと起きないんだな!」
と自覚して、色々考えた結果の一つがひとまず今回紹介したようなものになっています。


もちろん今回のようにパズル的状況を「生む」だけで終わりではなく、
その先には『解決手段も色々用意して新鮮さが長続きするように作りたい!』
という目標もあります。

幸い、『片道勇者』シリーズには
「移動・攻撃・スキル・アイテム・地形活用・味方活用」など、
直感的に扱える多くの要素があります。

本作は基本的に強制スクロールとの狭間で戦うことになる都合上、
実はただの「移動」ですら簡単に見えて非常に潜在的な奥深さを秘めています
(1を作ったときにはその辺りを全く意識してませんでしたが!)

その辺りの要素も今回は前作以上にうまく使って、
『片道勇者1』よりも面白さが増した、かつ新たな状況に
長く出会い続けられるゲームを作っていきたいなと願っています。


まあそう思いながら作っていても、
需要と合わなくて評価が低くなることもあるのが
ゲーム開発の世界なんですけどね!
面白くない点があったらまたそこは調整の日々になるでしょう!

真に完成させるためには、最後は実際にゲームに触れた
皆さまからのご感想が頼りです!
ゲームのベータリリース時などにはぜひご協力ください!



◆RTA in Japan Summer 2023 に
『片道勇者プラス』参戦!


そしてこちらは片道勇者に絡んだ別件!
なんとRTA in Japan Summer 2023にて、『片道勇者プラス』で
走ってくださる方がおられました!

前も別のRTAイベントでご紹介した
そらちん様&解説のひのきまん様です!

今回も世界の果てである2000kmまで走り抜けるRTAですね!
録画が残っているので見たい方はぜひ!

【Twitchアーカイブ】(当時のコメント付きで見たい方)
https://www.twitch.tv/videos/1895304675

【Youtube】(コメントはなし)
https://www.youtube.com/watch?v=9km9w6pO6Gk


【みどころ】
●海賊やっぱり強い!
●普通の片道勇者とは思えないゲームスピード!
●中ボスの闇のませが華麗!
●と思ったら自分もうっかり闇に呑まれて1ゲームオーバー!
でも本作の醍醐味が伝わってありがたかったです。
●少女ミラ、目の前でひっそりやられる!
●ドアミミックが紹介されてうれしい!
●マニアモード2000kmまで30分以内でクリア!?
●クリア画面のゼヌーラ勇者が危なーい!!

 など、みどころいっぱいです! 気になる方はぜひご覧ください!
 そしてここまでやりこんでくださった走者の方々、本当にありがとうございます!

※オマケ話:寄付額投票のプレイヤー名の1位は「ミスティ」さんだったが実は2位が「エシュター」だった。
この機能に気付いてたら私もエシュターに入れてました。
ということで第15回ウディコン、ついに結果発表です!
今回の上位作品もどれも面白すぎる作品だらけで凄かったですね!

【WOLF RPGエディターコンテスト 公式サイト】

今回は上位4位までの作品と、個人的ピックアップをご紹介します!



【第1位 『SIBLINGS』】
作者:九乃頭虫(ここのずむし)様 ↑タイトルクリックで作品へ
熱中 43.9点(1位)+斬新 28.3点(1位)+物語性 26.0点(5位)+
画像音声 28.7点(1位)+遊びやすさ37.4点(2位)+その他24.0点(2位) = 188.3点




『SIBLINGS』は、自分の攻撃はコマンドで行い、
その攻撃直後に行われる敵の攻撃への回避や防御を
アクション的に行う、というアクションゲームです!

「斬撃」するまでは敵も動かないので自分のペースで進められますし、
アクション部分は迫力あるアニメーションやエフェクトで演出されます!
癖(へき)を感じられる「掴み攻撃」を受けたときのアニメは必見!

バトルシステムとしては、「斬撃」コマンドを選ぶたびに
敵の「生命力」を少し削れるのですが、それより大事なゲージは「戦意」!
攻撃を与えるか、敵の攻撃をジャストタイミングで「防御」(Cキー)することで
相手の「戦意」を削ることができ、敵の戦意が0になると
大打撃を与えることができます!
(もちろんこちらも敵の攻撃を受け続けると「戦意」が減って、0になると大ダメージを受けてしまいます)

『SIBLINGS』は敵の攻撃をタイミングよくガードできたときの感触が気持ちよく、
戦闘スピードも速いので、敵の攻撃を見切れるようになってくると
リアル時間ではあっという間に敵を倒せるようになったりするのが魅力!

ですがコンテストとして忘れてはいけないのが「高難度ゲームならではのサポート」!

こういう高難易度ゲームはたいてい「遊びやすさ」の評価が
下がりがちなのですが、本作はその辺りのサポートも万全です。

たとえば本作には「復帰地点を変更できるアイテム」があるため、
やられても一瞬でボスの目の前から再戦できるようにできますし、
何ならアイテム欄を見れば「難易度を下げるためのアイテム」が
最初から用意されているのです!

これらの機能のおかげで幅広いプレイスキルの人に楽しまれた結果、
「遊びやすさ」でも2位とトップクラスの結果を残せています!

●「難易度調整が可能(救済措置がある)」
●「リトライ速度」や「戦闘速度」が高速
●「無駄な待ち時間がない(メッセージ速度も重要!)」


このあたりのポイントはウディコンにおいての「遊びやすさ」に繋がる、
特に重要な部分だと思います。



【第2位 『文無し行商人の遺跡探索』】
作者:なす太郎 様 ↑タイトルクリックで作品へ
熱中 43.1点(2位)+斬新 24.0点(4位)+物語性 23.5点(8位)+
画像音声 26.6点(3位)+遊びやすさ32.0点(8位)+その他14.5点(13位) = 163.7点




2位の『文無し行商人の遺跡探索』は、
ダイスを強化していくローグライト(ランダム要素があるゲーム)!

強化できるダイスは、主人公であるBB(うさ耳少年)と後衛のアイラが、
能力値のダイス1つ、攻撃のダイス2つずつをそれぞれ持っており
戦闘では毎ターン、それらの計6ダイスを振って敵と戦っていきます。

また、ダイス強化とは別にEXPを使って「スキル」を取得することもでき、
ダイスの育成状況も加味しつつ強力なシナジーを
産みだせるように構築していく必要があります。

ダイスのうち「ステータス(能力値)ダイス」の方は
そのターンのテクニック(技)やインテリジェンス(賢さ)、
スピード(速度)、ディフェンス(防御力)を上げる効果があり、
スキルの効果やスキルのリチャージ速度、
受けるダメージなどに影響してきます。

一方「アクションダイス」には攻撃の種類とダメージが設定されていて、
敵の防御を貫通したり、範囲攻撃ができたり、
パッシブスキルを持ってると一部が強化されたりとそれぞれ特性があります。

戦闘に勝つごとに、これらのダイスを少しずつ強化していくことができます!
ということで本作では成長できる要素が多岐に渡るため、
システムへの理解が進まないとなかなか攻略が難しい作品です!
が、理解が進めばこのシステムなりの暗黙の攻略方法も分かってきます!

特に「どのダイスを強化すると強いか」という点に着目するのは、
最新版に付属していたヒントのテキストにも書いてありましたが
重要な部分です。

たとえばダイスの目をかなり操作できる状態なら、
「ダイスを全体的にまんべんなく鍛える」のと
「一極集中で尖らせて鍛える」の、どっちが
パフォーマンスが出るかなんとなく想像が付きますよね。

もちろん他の要素にも勝利のために重要な部分がありますので、
遊び慣れていくほどに新たな攻略が見つかっていきます!

そういう意味で、
「初めて見るターン制ゲームに挑戦&理解していきたいゲーマーな人」
には非常に向いている一作だと感じますので、
気になる方はぜひチャレンジしてみてください!

キャラクターもみんなかわいくて魅力的!
ハマると何回も挑戦してしまう名作です。



【第3位 『不屈のスペラ』】
作者:テイク 様 ↑タイトルクリックで作品へ
熱中 40.6点(3位)+斬新 18.0点(11位)+物語性 20.4点(12位)+
画像音声 25.0点(5位)+遊びやすさ38.9点(1位)+その他15.5点(11位) = 158.5点




3位はデッキ構築ゲーム『不屈のスペラ』!
戦ってカードを獲得し、20枚のデッキを差し替えて
デッキをどんどん強力かつ相乗効果を
発揮していけるようにしていくゲームです!

戦闘では毎ターン、カード発動のコストである
最大MPが1ずつ増えていくシステム!
MPは毎ターン全快し、バトルの後半では
大きい消費MPの派手なカードをぶっ放せて爽快です!

本作のメインとなるカードには、「ダメージ」とは別に、
「HPが低い敵」「ランダム3回攻撃(?3)」「全体(ALL)」「右側の敵」
のように「使用時の攻撃対象」があらかじめ設定されています。
なので、対象を選ぶ手間なく1クリックでカードが使えて
とても手軽なのですが、一方でカードの取捨選択をさらに悩ませてくれます。

たとえばいくらダメージが高いからといって
「HPが高い敵」に攻撃するカードばっかり持ってたとしたら、
弱った敵(HPが低い敵)になかなかとどめを刺せなくなるわけですよ!


そして本作は「遊びやすさ」が1位になっていることからも分かるように、
難易度は歯ごたえがありながらも非常に親切な作品です!
カードにマウスカーソルを合わせると敵への想定ダメージが表示される
分かりやすさに始まり、上位レアを得たときに最低レアのカードを
自動で捨ててくれる便利機能など、
プレイコストを下げるための細かい配慮が行き届いています。


また、分かりやすさを保ちつつ、うまくプレイへの
「希望」を持たせる形になっているのが本作の「HP関連のシステム」!

たとえば本作は強い敵と戦うと割と簡単に瀕死になる代わりに、
「毎戦闘後にHPが『減っている分』の30%回復」する仕組みがあり、
「ピンチなほど回復量も多くなる」というお得感もありつつ
「同時にHP満タンにもなりにくい」ので
緊張感を維持しやすい作用をもたらしています。

さらには「残りHPが少なければ最大300%近くまで攻撃力が上がるシステム」
が搭載されており、最後の最後まで一発逆転のチャンスが残っています!
何ならそれを利用して、耐えて耐えてギリギリで
超大全体攻撃を撃って勝つなんて作戦も可!
強力なカード1枚あればそれを実行できる期待が生まれます!

ローグライク系やデッキ構築系のゲームの中には、
プレイ途中で「この強さじゃジリ貧だ、ボスに勝てないからリセット!」と
思わされることもたびたびある中、本作のように
ゲームオーバーになる寸前まで希望を持たせてくれる構成にできているのは、
私から見ても非常にすばらしいと感じました。
私もローグライク作りをする身として勉強になります。


また、チュートリアルのやり方も非常にすばらしかったです!
みんなにも真似て欲しい部分!  具体的には、

1.最初はとりあえず最低限の動かし方だけを説明されて戦闘開始
2.分からないマークや文字などが出てくる中、とりあえずカードを選んで戦闘に勝利
3.戦闘が終わった後に、その分からなかったマークや文字の解説が入る


という構成で、数回に分けて教えてくれるので非常に学びやすい!
最初にドバっと情報が出てくるチュートリアルは覚えておくのが大変なので、
本作のようにとりあえず一度動かしてみて「これなんだろ?」と
【疑問を持たせてから】そこを説明してくれるのは本当に助かります!

という感じで、デッキ構築ゲームに初めて触れる人にも
ゲーム慣れした人にも幅広くおすすめしやすい一本です!

他にも、最初に選べる「精霊」を変えると、カードのドロー数やMP、
与えるダメージなどの基本能力も変わるので、
精霊ごとに違う攻略法が有効になってくるのも魅力!
特に後半の精霊はみんな強い!
私は見た目と性能含めバンシーが好きです。



【第4位 『ビャッコーギャモン』】
作者:こげ(ヒワイロボ) 様 ↑タイトルクリックで作品へ
熱中 36.6点(5位)+斬新 24.0点(4位)+物語性 32.2点(1位)+
画像音声 27.7点(2位)+遊びやすさ13.0点(--)+その他24.5点(1位) = 157.9点




とんでもない美麗ドット絵2Dアクションゲームが来たッ!!
それがこの4位の『ビャッコーギャモン』! 3位とは0.6点差という僅差!
SFC(スーパーファミコン)時代に普通に売ってたゲームでしょこれ!
と思える一作!

本作は物語性が1位なことから分かるように、
非常に激アツな物語が展開されます!
キャラクターたちはみんなクセが強くて魅力的かつ印象的!
終わった後は心に強く残ること間違いなし!

一方で、アクションゲーム部分はかなりゲーマー向け!
敵の攻撃の隙と己の各武器の特性をよく見抜いた上で戦うことが
求められる印象で、攻撃に待ち時間が結構あるタイプの
アクションに慣れていないとザコ敵にも蹂躙されます。私です。

といっても初期公開後から難易度緩和などの調整が
たびたび入っており、独特な味を残しつつも遊びやすくする工夫を
されているようなので、このあたりの難しさはだんだんと
幅広い層向けになってそうです。
アクションが苦手な人にも、物語の感動だけでも
楽しんでいただきたいゲームですしね!

武器は、購入時にランダム2択の武器を3回選んで3つ装着する感じで、
武器種は剣や斧、アンカー、盾、バイク(!?)など多様!

そして注目すべきはそれらの各武器種の特性!
どれも分かってくるとその真の強さが見えてくる感じで、
どれを使ってもちゃんと強いんですよ!

たとえば「斧」は出が遅すぎて最初は弱い武器と思っていましたが、
敵の動きが分かって先置きできるとこんなに強い武器はない!
「こんな装備じゃボスに勝てないよー!」と思ってたら
武器の理解が進んであっさり勝てたりもします。
(相手によってはキツい場合もあります)

ただし武器には使用回数が設定されています!
回数がなくなった場合でも他の武器で戦うことで
回数を回復できるので安心!

さらには攻撃のたびに熱がたまるシステムもあるので
より注意深い武器運用が求められます!
武器によっては2~3連攻撃をするだけでオーバーヒートする場合も!

素早く連続して攻撃したい場合は、
敵の攻撃をローリングで回避することで熱を下げられるので、
「ローリング攻撃ローリング攻撃!」みたいな流れを作ることが理想的です。

また、ボスはどれもかなり強力ですが、
ボス戦のリトライが簡単なのがとてもありがたかったです。
ボス戦の前にはセーブポイントと一緒にたぶん必ず回復ポイントがあるので、
必ずHPも回復しましょう!
(モヒカン戦で回復ポイントに気付かないというやらかしをしてしまった私)





以上が上位4作品! どれもめちゃめちゃ面白いのでぜひ遊んでみてください。

今年はトップ層に限らず、エントリー作品は
それぞれ独自の面白さが追求されており、順位が付いているものは
どれもこれも触れれば「おおー!」と言えるものばかり!

といいますか、順位外のゲームでも
「これが順位外なの!?」という作品はいっぱい!
隅から隅まで注目に値する内容だったと思います!

結果発表ページには部門別順位や一般投票コメントなども掲載されていますので、
それらも参考にしつつ、気になる作品があればぜひ触ってみてください!
たとえば新しいゲームに触れてみたい人は「斬新さ」部門を、
キャラクターや物語の良さを楽しみたい人は「物語性」部門がおすすめです。



そして以下は個人的なピックアップ紹介!

【ピックアップ 第9位『その日暮らしの冒険補償』】
作者:ハッピーエンド過激派 様 ↑タイトルクリックで作品へ



『その日暮らしの冒険補償』は保険会社経営ゲーム!
ファンタジー世界のお話ながら、保険屋さんの苦労が
こんなに分かるゲームはないでしょう!
斬新さ部門ではなんと2位!

本作は、「ケガをしたらポーションをもらえる保険」などを付けてもらうべく
相談しにきた冒険者たちに対し、「前払金」を払ってもらって
「軽傷補償」などの保険契約をしたり、そもそも断ったりするゲームです!

もしその冒険者たちがケガをして帰ってきたら
自分はポーションなどを渡すためのお金を失ってしまいますが、
そうでなければ前払いしてもらった保険金は丸儲けです!

ということでこのゲーム、究極的にはデータを見て
「付ける補償を選び」、「契約」するか「断る」かの2択だけで進んで行きます!

なので理想の行動としては、
「保険がなくても平気そうな人たちにはいっぱい保険をふっかけ」、
「どう考えてもケガして帰ってきて赤字になりそうな人たちは断る」、
「期待値的には得になりそうな人にも保険出しておく~? ああー迷う!?」
という判断が求められます。

付けられる「補償」の種類はゲームが進むごとに増えていきます。
たとえば、どう考えても「毒」などにならなさそうな場所に行く冒険者たちに
「異常補償」だけを付ければ何も補償しなくていいので絶対儲けたりできます!
ズルい! 後々モラルを問われる場面ではチクチク言われるかもしれません。

しかし補償を付けたり外したり、契約を断ったりするには「気力」が必要です。
気力がないとどんなに損な内容でも契約しなければなりませんから、
気力の維持は重要です。

また「そこ行くなら装備とか護衛付けた方がいいって!」みたいな感じで、
気力をたくさん払って装備や護衛を付けさせることで
冒険者たちが受ける被害を減らせる要素もあります。

そんな中で最適な保険を考えて提供していくのが本作!
ゲーム中での選択肢自体はそこまで多くないはずなのに、
悩ましい局面が頻繁に訪れるゲームです!

なお、判断のために提示されるデータは慣れるまでは多く感じるのですが、
最初は「前払金(収入)」と「平均補償額(出て行くお金)」だけを見て遊んで、
慣れたら「補償分布」(どういう確率でいくら保険金払うことになるか)の
グラフも見て判断していくのがいいでしょう。


そして本作、契約を断るとそのパーティーは
冒険に行かなかったことになるようで、意外と人の運命に影響を与えます。

保険屋に「冒険に行くべきか」を判断してもらうなんて
もう冒険者ギルドでもやっているような空気感ですが、
実際、この保険屋という仕事は彼らの住む環境を徐々に変えていきます。

主人公はお店で保険の契約をし続けるだけなのですが、
来る人たちと関わることで起きる主人公の心境の変化や、
周りが変化していく中で漏れ伝わってくるお話もこの作品の大きな魅力です!

「保険屋さんって大変なんだなあ……でもえげつないなあ……」
と思えるようになるこの作品!
リアルの保険の勉強にもなりそうという意味で、
ぜひおすすめしたい個人的ピックアップです!



【次回、第16回について】

さて、ウディコンは来年2024年の『第16回』も開催予定です!
すでにスケジュールも決定済みです!

今年はまだまだウディタVer2の作品も多かったですが、
来年はさらにウディタVer3の機能を活かした作品も
増えるかもしれません。楽しみにお待ちしております!

それでは、第15回ウディコンに関わってくださった
全ての関係者の皆さま、今年も本当にありがとうございました!
よければ来年もぜひ見ていただけますと幸いです!
ただいま第15回ウディコン中ですが元気なときは自分の開発を進めています!
疲れたときはウディコン作品を遊ばせていただいております。

そして『片道勇者』は2012/8/5公開なので実は今日で11周年
まだ遊んでくださっている皆さま、本当にありがとうございます!

今回はほとんど『片道勇者』と『片道勇者2(開発中)』のバグ修正ばっかりでした。
記事には載せてませんがウディタの修正も行っています!
こうやって思い返すと思ったより色々やってましたがもっと前進したい!



【片道勇者2新機能 射撃が通る壁『柵』】

今回の『片道勇者2』開発は95%バグ修正週でしたが、
見た目に全く変化がないと心が苦しいので新機能を1つ搭載しました!

それが『射撃だけ通る壁』! 通称「柵」です。


射撃だけ通る壁であるこの「柵」、文字通り「射撃は通る」けど
「キャラクターは通れない」し「近接攻撃も柵に当たる」という特性のもので、
柵があれば一方的に射撃で攻撃できます。

もちろん普通の壁と違って敵からも見えているので、
必要なら敵は「柵」を殴ってますし、遠距離攻撃なら
お互い何もないも同然なので撃ち合いになります。


今のところは『折りたたみ柵』というアイテムで
「柵」を設置できるようにする予定ですが、
「狩人」などのスキルとして「柵」を設置できるのも面白そうです。

近接攻撃してくる敵なら(柵が壊れるまでは)妨害し続けられるので、
狩人に限らず、意外と色んなクラスで有用かもしれません。



【片道勇者2 バグ修正いっぱい】

ここまでにたまっていた大量のバグの修正をしています。
どんな修正をしているかたまにはご紹介!
ただし言葉にしても意味の分からないバグが半分くらいあったのでそれは抜いてます。


●【バグ】メッセージウィンドウが消えるバグがいつのまにか出てたので修正。
新しく作ったピクチャのIDと干渉していました。よくある!
 → なお、私はピクチャIDなどの管理をユーザDB(固定値DB)内で行っているので修正も一瞬です!
慣れた人はこの造りにされている方が多いはず!
(↓の右側あたりに注目。使っているID番号などを一覧できるようにしています)




●【バグ】『次元倉庫』内でだけ、付与付きの+2武器などを選んだときに
説明文に「付与」の情報が表示されないバグ修正。

●【バグ】ウディタの修正でスクリーンショットが保存できなくなっていたバグ修正。
プロ版機能に置き換えたら直りました。
 → 実は私専用に作った処理よりも、プロ版のスクリーンショット機能の方が機能的に強くて親切で安定してたりします。
自分一人が使うなら、使い方をミスると動かないような綱渡り仕様でもいいですからね。


●【バグ】NPCに見せるアイテムを1個選ぶ画面で「決定」すると、
説明欄が消えずに残り続けるバグを修正。よくあります。

●【バグ】主人公へのダメージがシステムメッセージに出ないことがあるバグを修正。
 → ついでに死亡時スクリーンショットに表示されるようにするため、
ゲームオーバー直後にもシステムログに最終ダメージを出すように修正。


●【バグ】NPC仲間が仲間になったときに「『』が仲間になった!」と出るバグ修正。
 → これは仲間NPCがマップ上から一時消滅してから表示されるメッセージなので、
『』の中味を「データXX番のキャラ名」で出したはずが
そのデータXX番の中味が空になっていて空欄になってしまっていました。こういうバグもよくあります。


●【バグ】アイテム使用時の方向選択時、キーボードの場合だけ
方角が選べなくなるバグがあったのを修正。
 → キーボードとマウスとパッド対応してるので一系統のみ
ちょっとだけ動かない現象が他にも出そうで怖い!!


●【バグ】強制スクロールの『闇』によって次ターンのまれるはずの赤い点滅マスで
ターンを終えても死なないことがあるバグ修正。こういうのも困ります。

●【バグ】自分からのダメージで「(主人公)にHPを50%削られた!」と
出るのはおかしいので出ないように修正。

●【調整】押すと選択肢が出てくるカードには
白い吹き出しマークをカードの上に表示するよう修正。

こういうワンポイント修正、ひとまず先へ先への気持ちで
作ってる間はなかなか気付きにくいんですよね。



●【バグ】ショップで「売る→キャンセル、キャンセル」と高速連打して画面を抜けると
画像が一部残るバグ修正。
しっかりピクチャのディレイリセットをしないと連打したときに画像が残りがちです。

●【調整】武器の「投げる」を「ターン消費なしの方向指定投げ」に修正。
それに伴って大量のバグが出たのでそれも修正。
 → 投げ武器アイテムと同じで、全ての「装備」もターン消費なしで投げられるようになりました。
さすがに「服」は投げても弱いですが、山の向こうに弱い敵がいて困るときは
脱いで山越しに投げてやっつけることもあります。絵面(えづら)がひどい。


●【調整】防具や追加装備の「投げる」処理もターン消費なしに修正。

●【バグ】対象がいないときに投げ行動をすると、どの方向を向いていても
投げた物体がなぜか右上に飛んでいってしまうバグを修正。
投げ処理を作るとなぜかこういうバグ1回は起きます。

●【バグ】一度に1枚しか選べないカードを次々選択すると選択時の
点滅状態が残るバグ修正。超よくある!

●【調整】投げアイテムカードを選択したときは本番実行する前に
射程範囲が表示されるように修正! 直感的になりました。




【Steam版片道勇者(プラス) バグ修正とエンジン更新】

Steam版の『片道勇者』を更新しようとしたら問題が発生しました。

というのも、ちょっといじっただけのEXEをアップしたはずが、
Steam側で認証されなくなって起動しなくなったのです!

SteamのSDKは9年前のものなので古すぎることが原因と考えましたが、
ウディタ2に使っているVisual Studio 2003だと
なんと新しいSDKが動かせないことが判明!
結局、Visual Studio2022に移行することになりました。

去年のうちにすでにVisual Studio 2022に移行したウディタ3を作っていたので
移行にかかる時間は数日で済みましたが、そうでなければ
3ヶ月くらいかかっていたでしょうから、去年Visual Studio 2022で
ウディタ3を作ってて本当によかったです。

さて、そんな色々あったSteam版『片道勇者』の更新内容は以下の通りです!


●ゲームエンジンをウディタ2→3にアップデートしました。
- 全体の処理速度、起動時間が大幅に改善されます。
- ゲーム内文字コードがUnicode(UTF-8)で処理されます。
  といってもフォント文字化け現象自体は変化しません。
- 今後セーブされるセーブデータのフォーマットが変わります。
Steam上で遊び続ける分には問題ございません。


●[英語版のみ] Windowsのシステムロケール(Unicode以外での言語設定)が
簡体字・繁体字・韓国語の場合、フォントの問題で文字が
期待通り表示されない問題がありました。
それらのシステムロケール上で起動された場合は見た目が近い
別のフォントに切り替える処理を追加しました。

 → これ、同じフォントなのに「韓国語のときだけ横幅が大きくなってしまって画面からはみ出す」とか、
「簡体字や繁体字モードだと英語用のフォントが読み込めないことがある」など、
全角文字のアジア環境で色々なフォント問題が起きていました。
ウディタで世界向けに販売される方は注意が必要な点です。

気にされる方は、【ロケールエミュレータ】という他の言語環境にして
EXEを起動できるソフトもあるので活用してください!



●ランチャー経由をやめ、「起動オプション」を選んで起動できるようにしました。
→ 設定すれば「プレイ」を押しただけで直接プラス版を
起動できるようになったりしたのでちょっとラクです。


◆おまけ質問:Steamdeckで片道勇者を起動できないの?
→ Steamdeckでリリースするためには特定の条件全てを満たすように
ゲームを作らなければならないのですが、現行のウディタでは
実現が難しい条件があって適用するのはまだ難しそうでした。
直せそうなヒントが思いついたら1つずつでも直していけたらと思います。




という感じで、ほぼずっとバグや細かいところを直してばかりで
前に進んでいる気分になりにくい週でした。
もちろんこれも前進といわれれば大きな前進なんですけども、
新しいものを作る方が「やってる感」が出ますね! 気分の問題です!!

とにかくどんな作業でも、目の前のやるべきことを全力で進めていきたいと思います!

また、第15回ウディコン
ひっそり開催中ですのでぜひお楽しみください!
やる気がある方、作品を応援したい方は審査もぜひお待ちしております!