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■ 2015/09/27 (日)  今週はお休みです ■
疲労のたまりすぎか気候の変化か、
つらめの風邪を引いてしまったので
今週の開発日誌はお休みとさせていただきます。
■ 2015/09/21 (月)  プラネットハウル公開! ■
【プラネットハウル 第1話公開!】



【プラネットハウル公式ページ】
(ゲームのダウンロードはこちら)

ということでニコニコゲームマガジンでのゲーム連載、
ようやく第1話がリリースとなりました!
新操作に慣れるのが好きな人向けのSFマウスアクションゲームです。

今回は、システム・ステージ・グラフィックを
SmokingWOLF(筆者)が担当し、
ストーリーや世界観設定、ほぼ全てのテキストを
サークル「標準誤差StR」のPERYKARN(ペリカン)氏が
担当しておられます。

連載という都合上、タイトなスケジュールの中での開発になっていますが、
それなりの質でご提供できていればいいなと思っております。

バグ修正や遊びやすさの向上(主に説明の追加)も
随時行っておりますが、更新はドワンゴさんちの
営業日にならないとできないので、今は連休明けを待っているところです。
バグなどでご不便をおかけしておりますが、どうか少々お待ちください。



いただいたざっくりした感想としては、今のところは
適性がある方には楽しんでいただけているかなという印象です。
あまりお友達におすすめはされないと思いますが、
他の人がどう苦労しているかを見てみたいゲームにはなっているようです。


ただ、ゲームデザイン上で今回ちょっとミスったなと感じたのは、
装備いっぱい付けて楽しむ層のプレイヤーさんが
配慮のターゲットから外れてしまっていたことです。

「装備」は今回、自転車に初めて乗るときの「補助輪」としてのポジションで、
「最終的に全部外せる(または最弱パーツでいける)人が偉い」
という立ち位置になっています。

が、これ、「装備買ったら普通にいっぱい付けて強化したいやん!?」
というユーザさんからすると非常にマッチしないシステムになってて、
その辺の配慮が頭からすっぽり抜けていたのが申し訳ないところです。
逆に、自分の腕に合わせて最低限の装備を着けて出撃することを
試行錯誤するようなタイプの人には向いてるかもしれません。
しかし仮にそれを推奨する形にしても、ちょっと減点式に感じやすいのが
よろしくない部分だった気がしています。

次に同様のゲームをデザインするなら、もうちょっとそれらを見えにくく、
かつ加点式に感じやすいやり方を考える必要があるなと感じました。
たとえば「装備が悪いほどステージ内の(ストーリーと全く関係ない)スコアに
追加倍率がかかるようにする」などのようにして、
「『狙いたい人だけ注目する数値』が強化度合いによって増減するだけ」、
という立ち位置にするのは一つの手かもしれません。

シューティングなどにおける「スコア」は私はあまり気にしない派なのですが、
「ライトユーザにはあまり意味のないものでありながら、
コアユーザには最適解を狙うための重要な数値になる」
という感じに両者を棲み分けしやすい要素だと気付いたので、
もし機会があるなら今後はうまく活用していきたいです。

片道勇者の次元倉庫だって、
「コアユーザには意味がないがライトユーザには重要な頼りどころ」
になっているので、これも両者を棲み分けしやすい要素なのかもしれません。
おかげで、両方の方々に遊んでもらえているわけですからね。

「ユーザの片方がほぼ完全に無視することができる要素」というのは、
1つのゲームに色んなユーザさんを棲み分けるよい手段だと思います。
今回の件で、こういった要素をもっとうまいこと扱っていきたいなと感じました。
実際に考える段になって気付くのはなかなか難しいんですが、
今後はしっかり意図してそれらを組み込んでいきたいです。
 
■ 2015/09/12 (土)  まもなくプラネットハウル! ■
【プラネットハウル、間もなくリリース!】

片道勇者プラスでワーワー言ってた気がするそばから
さっそく新作リリースのお知らせです。



SFマウスアクションゲーム『プラネットハウル』が
いよいよ来週の9/18(金)にリリースです!
こちらは今も慌ただしく準備しています。

公式サイトはこちらです。
【プラネットハウル公式サイト】

どんなゲームかというと、あまり見たことがなさそうな操作性の
機体をマウスで操ってミッションをこなしていくゲームです。
装備という名の各種補助輪は充実していますが、
有利な装備を全部はずしてさらにペナルティパーツも付けると
ちょっと大変になる感じの仕組みになってます。

私の「モノリスフィア」や、標準誤差StRさんの「RainyTower」でも
装備や能力で難易度調節できるのは似た感じかもしれませんが、
今回は「ペナルティパーツを付けることでより難易度を上げられる」
というのがほんのちょっと新しいところです。

「何もしない状態ではほどほど、プレイヤーがみずから
縛りプレイを選ぶともっと難易度を上げられる」というこの形式は
「片道勇者プラス」におけるマイナス特徴と同じ発想です。
プレイの段階を「装備ありプレイ」「装備なしプレイ」「さらに縛りプレイ」
の3つに心理的に棲み分けしやすくなるので、この仕組み自体は割と好みです。



そういえば、思い出してみれば片道勇者プラスの開発途中段階から
ずっと休みらしい休みがありません。
「これが終わったらゆっくりするんだ……」と言い始めてから
もう18ヶ月以上経ってる気がします。
これの連載が終わったら今度こそゆっくりしたいですね。
 
■ 2015/09/05 (土)  戦術STGからプラネット ■
【プラネットハウル】

ということで新作マウスアクション『プラネットハウル』公開まで
もう2週間を切ってしまいました。
今ごろになって高速で薄い壁にぶつかると突き抜けるバグが発覚したり、
Windowsキーを押してホニャララすると
画面が真っ暗になったまま戻らなくなったりするバグが判明したりと、
地味なんだけど明らかに直さないとまずいバグが出てきてややピンチです。



ゲーム画像を見ると何となく面影があるのがお分かりかもしれませんが、
実はプラネットハウルは『戦術STG(仮称)』用に作っていたシステムを
ベースにしています。



【戦術STGの経緯と今】

余談ですが、もともと戦術STGは以下のような方向性を考えていました。
(※日誌で情報を出したのは片道勇者の後の2013年でしたが、構想そのものや
作り直す前の超ミニプロトタイプ自体は片道勇者の前からあったものです)

●[企画]反射神経のいらないシューティングゲームを作ろう!
→ まずシューティングゲームの楽しみといえば「パターン構築」。
→ 反射神経不要にするなら「ターン制」や「一時停止ゲーム」になる。

↓ 「ターン制」で「パターン構築」するゲームを色々検討。

→ 細かく移動指定して進めるゲーム? それとも、
  攻撃手段たくさん持たせていつ使うか考えさせるゲーム?
  それでターン制とかにすると操作めんどくさすぎね?
  どうすれば操作の複雑さを解決できるだろうか?
→ ちょっと作ってみたけど面白く作れる見込みがなさそう。

ここで思考が止まり、開発は停止しました。
2年ほど経ち、片道勇者の後の2013年からもう一度チャレンジしてみようと
きれいに作り直したりしてみましたが、やっぱり同じ辺りで
つまらなさを感じて止まってしまいました。
(この構想を「片道と比べるとピクリ度85点」とか言ってましたが高すぎましたね)

そもそも冷静に考えてみれば、「パターン構築」を「ターン制」で行わせると、
結局のところ「答えがいくつかあるパズルゲーム」になってしまいます。

さらに、移動が自由なシューティングを無理に「ターン制」にすると
プレイヤーが行うべき指定が色々と面倒くさくなって
元のSTGよりめちゃくちゃテンポが悪くなるだけだと思ったので、
「操作手続きが面倒なパズルゲーム」になるだけなら作る価値がないな、
と私は判断しました。

そんなこんなで、戦術STGは私の中でいまいちな企画と化します。
いま見直すと、最初から『パズルゲームSTG』として作るなら
非常にアリな企画だったかもしれません。
が、その当時の自分は「リプレイ性を高くしたい / 何度も遊べるようにしたい」
という欲求がどこかにあって、それが、
この企画がしっくり来ない大きな理由になっていました。
「パターン構築」と「ターン制」の組み合わせは、
そもそも「リプレイ性」と食い合わせが悪いのです。



【戦術STGの心と体】

「強制横スクロールRPG」である片道勇者を作ろうと考えたのは、
この「反射神経のいらないシューティングゲームを作ろう」という意図を
ひそかに継承している部分が大きかったような気がしています。

●「強制スクロール制が多いSTG」を「ターン制」にして遊べないだろうか
●「ターン制でリプレイ性の高いゲーム」を作るなら「ランダム性が必要」

というモヤモヤっとした考えが合わさった結果、

「そうか、それなら『強制横スクロールRPG(ランダム性強め)』だ!」

という発想に繋がったのかもしれないなと今になって思います。
当時は、それを意識的に考えていたわけではないんですけどね。

ただ、「強制横スクロールRPG」が当時考えていた
色んな問題を解決するアイデアだったことは間違いないと思います。
そんなわけで、ボツになったかのように見える「戦術STG」は
「片道勇者」にその「心」を受け継ぎ、いまも皆さまのお手元で遊ばれています。

そして、「戦術STG」の「体」であるシステム処理自体は
普通にSTGやアクションゲームが作れるシロモノだったので、
最近になってそれを『プラネットハウル』に使うことになりました。
なんだかんだで「戦術STG」は無事、心も体も次のゲームに活かされています。



ただし、『プラネットハウル』はかなりニュータイプ向けになりそうですので
ご期待……もといご覚悟をお願いいたします。
頭がおかしいと思われかねない操作性のゲームは、
やはりフリーゲームならではだと思っています。

ではリリースまでの残り二週間近く、がんばっていきたいと思います。